How to ニュージーランド

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ニュージーランドのラグビー オールブラックスが踊るハカとは?

Kia ora! (キオラ!)

ニュージーランドオークランド住まいの現地人から、旅行や観光に役立つかわからない情報を発信していくブログです。

記念すべき初回の投稿に何をするか考え抜いた末、日本でも絶賛開催中のラグビーワールドカップにちなんで、ニュージーランドラグビーについてお話したいと思います。

 

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ラグビーで盛り上がるオークランド

 

ニュージーランドにとってのラグビー

ラグビーニュージーランドの国技であり、最も人気の高いスポーツです。その情熱は日本人の筆者にも伝わってくるほど、ニュージーランドという国の文化であり、ニュージーランドを紹介する際には欠かせないものとなっています。NZ男性の7割ほどの方がラグビー経験者であるという話もあります。

 

小さい頃からラグビーに触れる

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小学校からラグビー

ニュージーランドの子供たちは、5歳になるとラグビーを始めるそうで、男女問わずプレーします。

男子代表「オールブラックス」はもちろん有名ですが、女子ラグビー代表チーム「ブラックファーンズ」も世界的に圧倒的な強さを誇っています。女子ラグビーワールドカップにて1998年、2002年、2006年、2010年、2017年の計5回と史上最多の優勝回数をあげています。

代表チームの試合が行われる際は、NZ中のファミリーが観戦に行ったり、テレビやスポーツバーに行ったりしてラグビーを楽しみます。そうして小さい頃から強い代表チームを見ることによって、子供たちは同じように活躍したいと思うわけですね。

 

実はこんな現状も

 ニュージーランドポリネシア諸島に近いこともあり、中心都市オークランドは世界でも一番のポリネシア系人口の多い街でもあります。先住民族であるマオリ族も、元々はポリネシアから来たということもあり、サモア・トンガ・フィジーなどの方々と見た目が似ています。

ポリネシアンは子供の頃からガタイのいい子が多く、白人の子が彼らとラグビーをすると体格差もあることからケガを負ってしまうことも多くなってきているそうです。

そのようなことが続くと、親御さんが黙っていませんので、親が子供にラグビーをやらせたくないという意見も出てきているようです。

 ただ、小学校まではタックルなしのラグビーを行う子供も多く、ユニフォームに付けたリボンを取ることでタックルの代わりにしているそうです。

 

ニュージーランド代表 オールブラックス

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オールブラックス ハカ

黒いユニフォームを身に纏った代表チーム「オールブラックス」は、その強さと試合前に行うパフォーマンスで世界中で注目されています。

 

ラグビー世界ランキング

世界最強オールブラックスは、2019年10月3日現在、世界ランク堂々の1位です。

ラグビーの世界ランキングは永久不滅のポイント制になっており、ホームかアウェイ、お互いの世界ランクの差、15点以上の点差などの試合結果を基にポイントが付与される。4年に一度のラグビーワールドカップでは、通常の2倍のポイントが与えられます。

ちなみに2019年のワールドカップ開幕時は、アイルランドが1位でしたが、ワールドカップ開催中も試合結果に基づき、常に順位は変動するそうです。

 

試合前に踊るハカ(ウォークライ)とは?

オールブラックスが試合開始前に披露するハカ。試合前に一番盛り上がるタイミングでもあり、オールブラックスの魅力のひとつです。

このハカとは、ウォークライ(戦いの雄叫び)とも呼ばれ、元々はニュージーランド先住民族マオリが戦いに赴く前に踊る伝統的な儀式です。戦の前に雄叫びを上げ、自らの闘争心を高めると同時に、敵への威嚇という意味も込められています。

マオリ語での表記はローマ字同様、HAKA(ハカ)となります。それぞれ、HA=Breath(呼吸)、KA=Fire(火)という意味で、気持ちや感情を火のように吐き出すということを表すそうです。

オールブラックスが踊るハカは、Ka mate(カマテ)とKapa O Pango(カパオパンゴ)の2種類が存在します。掛け声や振付などはオールブラックスのオリジナルです。対戦相手やその日のチームの状態によってどちらを踊るのかが決まるそうです。

Ka mate(カマテ)は、日本語で「がんばってがんばって」と聞こえますが、「私は死ぬ」という意味があり、試合前に踊ることで死ぬ気で戦うということを表すと共に現在では対戦相手へ全力で戦いに挑むという敬意の表れでもあります。ラグビーの国際試合にて初めて披露されたのが、1888年や1905年など諸説ありますが、オールブラックスがずっと踊ってきたハカです。

Kapa O Pango(カパオパンゴ)は、オールブラックス専用のハカであり、「黒のチーム」という意味で「我らオールブラックス」と訳されます。2005年の南アフリカ戦で初披露となった比較的新しいハカです。ラグビーワールドカップ2011決勝のフランス戦、2015決勝のオーストラリア戦、2019初戦の南アフリカで披露されており、重要な試合で踊られる傾向にあります。

 

ラグビーワールドカップ2011 決勝 ニュージーランドvsフランス

ハカの間は10mの間隔を空けておかなければならないというルールがあるが、気持ちが高まったフランス選手たちは近づいてきた

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ラグビーワールドカップ2019 開幕戦 ニュージーランドvs南アフリカ

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ニュージーランドでのハカ

ニュージーランドでは小学校からマオリ語を習ったり、ハカの練習を行います。NZの小学生たちは小さい頃からオールブラックスのように大きい声を張り上げ、堂々とハカを踊ります。その姿は小学生といえど立派で迫力に満ちています。

NZでは、Kapa Haka(カパハカ)という先住民マオリ伝統芸能があります。カパハカは、歌とかけ声と踊りを組み合わせパフォーマンスで、ギターなど楽器を使うこともあります。NZでは毎年大会などもあり、学校に所属するグループなどが競い合います。

カパハカは、結婚式、歓迎式、特別なイベントや行事などで披露されます。NZの観光向け施設でハカをマオリショーで見る場合なども厳密にはカパハカにあたります。

 

その他の国のウォークライは?

また、その他のポリネシア系諸国でもニュージーランドのハカ同様、先住民族のウォークライと呼ばれるものがあり、ラグビーの試合前に踊られることで有名です。

トンガ=シピタウ、サモア=シバタウ、フィジー=ジンビなど様々です。これはNZの先住民マオリと同じ先祖を持つポリネシアに昔から伝わる伝統舞踊です。

ラグビーの試合においては、このウォークライを持つ国同士の戦いになると試合前にはハカ合戦が行われ、盛り上がりを見せます。

 

 

ラグビーワールドカップ2019

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ラグビーワールドカップ2019

ラグビーワールドカップは日本では初開催。日の丸と富士山をモチーフにしたデザインがかっこいいですね。

”4年に一度じゃない。一生に一度だ”

というキャッチフレーズのもと、開催中の現在も日本では盛り上がっています。

ちなみに日本代表のチーム名は皆さんご存知ですか?私は恥ずかしながら知りませんでした。「ブレイブブロッサムズ」といいます。桜のロゴが可愛らしいですね。

 

10月7日現在の成績

日本は現在、3戦全勝。世界ランク2位だったアイルランドに勝利し、日本は9位から8位に上がりました。アイルランドは4位に下がっています。

ニュージーランドも現在、3戦全勝です。

 

日本VSニュージーランドは実現する?

このまま両チームが全勝して1位通過をすると、日本がいるPool AとニュージーランドのPool Bは決勝戦まで対戦することはありません。どちらかが2位通過をした場合、準々決勝であたります。

ニュージーランドでもオールブラックスの試合がある日は自宅に集まったり、スポーツバーに行ったりして皆さんラグビーの観戦をします。お酒もたくさん飲みます。NZではハイネケンが大きく宣伝もしているようですね。

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ハイネケン ビール瓶のデザインには日本も

日本とニュージーランド、両国がラグビーを通してお互いの国を知る機会が増えるといいですね。 そして、決勝戦であたることがあれば最高に盛り上がると思います。では!